柔道家から総合格闘家への転身をとげた渡辺華奈が、デビュー戦で見事な勝利を上げました。
“強くてかわいい”、女性格闘家としてこれほどの褒め言葉はないでしょう。
今もっとも注目される女子格闘家の一人、渡辺華奈の強さは本物か、探ってみましょう。
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柔道家・渡辺華奈
一口に柔道家といっても、渡辺華奈の柔道家としての経歴は、半端ではありません。
1988年生まれの渡辺華奈は、7歳から柔道を始め、中学3年生の時には全国大会に出場するほどの力をつけていました。
高校に進学してからも、全国高等学校柔道選手権大会やインターハイへ出場し、個人では準優勝の成績を残しています。 大学では柔道で名門の東海大学に進学して、卒業後はJR東日本に所属しました。
全日本指定強化選手に7年間選ばれ、オリンピック最終選考会には3度出場もしています。
渡辺華奈の得意技は、内股です。
オリンピック出場経験はありませんが、柔道四段で、渡辺華奈の実力はオリンピック選手にひけをとらないものを持っているとみて良いと思います。
渡辺華奈のデビュー戦
12月3日、「DEEP JEWELS 18」が、渡辺華奈の総合格闘技デビュー戦でした。
デビュー戦の対戦相手は、同じ柔道経験者で柔道歴15年のひかりです。
ひかりは総合格闘技では、アマチュアでの試合経験があり、今年の全日本アマチュア修斗選手権のフライ級で優勝しています。
ただし、総合格闘技ましてや女子ということもあり、この大会に参加したフライ級の選手は、ひかりを含めて3名でした。 プロとしての試合は、今回が渡辺華奈同様デビュー戦でした。
試合経過と結果は、以下のニュースが伝えています。
【excite.ニュース 2017.12.4】
渡辺はパンチとミドルキックで先制攻撃し、ひかりが組み付いてくるや綺麗な払い腰でテイクダウン。がっちりと胴を挟んでマウントポジションをキープしパウンドを当てていく。
ラウンド終盤には積極的に腕十字を狙う瞬間も。
スタンド状態でも、蹴り足をキャッチしながらの右ストレートで有利な体制で寝技に持ち込むなど、MMAに適合した戦略で圧倒。
渡辺と練習している男性のMMA選手が「男でも動けない」と絶賛する押さえ込みの技で、終始上をキープ。
マウントからのパウンドを回避しようとするひかりの腕を渡辺がキャッチ、しばらく耐えていたひかりだったが、渡辺が角度を変えると腕十字が見事に決まり、タップアウト。
渡辺華奈が、非常に積極的に攻めている印象が伝わる記事内容です。
柔道4段の渡辺華奈に対して、ひかり自らが組み付いてきたということは、それだけ渡辺華奈の打撃での圧力が強かったために、ひかりはおもわず組み付きに行ってしまったのでしょう。
マウントポジションからのパウンドもためらいなく、強烈に落としていたということです。
最後は、腕ひしぎ十字固めを決めていますが、女性は特有の関節の柔らかさがある人が多いここともあり、腕ひしぎがなかなか決まらなかった可能性があります。
そこも冷静に腕の関節角度を変えて極めていたところは、さすが柔道の寝技で鍛えられている証左でしょう。
総合格闘家として
まだデビュー戦での一試合しか経験していない渡辺華奈ですが、今後総合格闘技の試合で活躍できるのでしょうか。
渡辺華奈にとって、お互いデビュー戦とはいえ、打撃技も繰り出し、最後はしっかりと関節技でギブアップ勝利したことは大きな収穫といえます。
組技系の選手が総合格闘技で活躍できるかは、打撃のセンスが大きくものをいいます。
男性の柔道選手では、オリンピック金メダリストの吉田秀彦と石井慧が総合格闘技に転向しました。
吉田秀彦は最後まで打撃は素人レベルでしたし、石井慧も一所懸命練習していることは伺えますが、決して打撃センスがあるとはいえません。
石井慧が、ミルコクロコップ戦やRIZINベビー級トーナメントへの出場機会を与えられながら、結局チャンスを生かせられなかったのは、打撃対応がトップ選手と比較して不十分だったからです。
果たして渡辺華奈は今後、打撃対応をどう見せて、総合格闘技で結果を残していくでしょうか。
まだ渡辺華奈の試合の動画を見ていないので、想像の域をでませんが、彼女の身体能力はとても高い印象を受けます。
渡辺華奈は、今年の9月9日渋谷で開催された『THETOP』に出場し、優勝しています。
この大会は、
ジャンプロープ(なわとび)100回
ジャンピングランジ20回
ボックスジャンプ10回
バービージャンプ10回
をおこなってタイムを競う大会でした。
男子の種目と違って、女子は重量を持たずに行う種目だったので、幅広い分野で活躍している女子が参加していました。
小さな大会だったかもしれませんが、その様子が動画で見れますので、渡辺華奈の動きをチェックしてみて下さい。
ARVE Error: json decode error code 4また渡辺華奈は、テレビでお馴染みの『SASUKE』の女版『KUNOICHI』に出場したこともあります。
その際にも次々とステージをクリアしていました。 ( 『KUNOICHI2017夏』 )
年末のライジンの相手は、杉山しずかに決まりました。
杉山しずかは空手道禅道会出身で、総合格闘技を20戦以上こなしているベテランの選手です。
グラップリングの大会にも頻繁に出場して、寝技に対しての実力も備えています。
試合が発表されてから多くの反響と、チケットの注文をいただき、ありがとうございます!!#RIZIN2017 #わたしが勝つ #でもリスペクトしています pic.twitter.com/uZuyleszRd
— 杉山しずかshizukasugiyama (@Cisyumm) 2017年12月14日
大型新人の渡辺華奈の二選目としては、申し分ない相手です。
年末のテレビ中継もあり、その戦いっぷりによっては、新しいスターが誕生するかもしれません。
それだけのポテンシャルを持った選手が、渡辺華奈です。
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